すのふら

すのふら

日々の備忘録

2018年「アイカツ!」シリーズの売上が良かったのか?決算短信から確認してみる

先日kasumiさんの同人誌『ゼロからわかるプリキュアの数字』を読んだため、勉強もかねてバンダイナムコ決算短信アイカツ!」シリーズ分をまとめてみる。

www.bandainamco.co.jp

まとめる期間は決算短信に初めて出てきた2014年3月期 第4四半期から2019年3月期 通期まで。
具体的な期間としては2013年1月から2019年3月の結果となる。

※途中で決算短信上掲載されていない2018年3月期 第1四半期から第3四半期は翌年の情報から確認し、埋められないところについては前半期で埋めているため正確性はちょっと落ちます。

今回は全体の内容に言及しつつ、今回の2018年の結果について思うことを記載する。


2018年度の売上高結果

アイカツ!」シリーズの2018年度の売上は30億円。
前年度を比較すると約83.3%成長。
つまり前年に比較すると売上が落ちている
ことになる。
(トイホビーの売上は19億円)

各年度別売上高

f:id:snofra:20190721232458p:plain

f:id:snofra:20190722000211p:plain

集計対象としては、具体的にコンテンツ名が表示されているコンテンツ全体とトイホビー(玩具、カプセルトイ、カード、菓子・食品、アパレル、生活用品、プラモデル、景品、文具)としている。

アイカツ!」シリーズはトイホビーのトイホビーだけではなく、
CDやBlu-ray Disc等の映像音楽についてもバンダイナムコグループのため、決算短信の売上高の対象となっている。


シリーズ別売上高

バンダイナムコ公式の集計ではありません。
※シリーズで開始時期が異なるので、四半期単位でまとめています。

f:id:snofra:20190721234015p:plain

f:id:snofra:20190722001902p:plain


売上高は計画に通り

1年の計画に対して売上がどうだったかを見てみる。
f:id:snofra:20190722002204p:plain
この図は1年間の計画(通期計画)に対して、売上高(実績値)が達成できたのかどうかを表しています。
赤線は各四半期ごとの売上高、緑色の棒グラフは累計値です。
通期計画が下方・上昇修正しているのは売上高の好調不調により調整されるものです。


面白いなと思うのが2013年度の売上が伸びたが、2014年度はこの売上は続かないだろうと第1四半期計画の時点で下方修正されているところ。
そこから2015年度まで大きく下方修正していく。

2015年度は「アイカツ!あかりジェネレーション」時期で、2014年度から2015年度第1四半期計画の計画からも刷新したほうが良いという判断を下したのではないかと推測できる。

逆に2016年度の『アイカツスターズ!』の期待値が高く、またスマホゲーム『アイカツ! フォトonステージ!!』がサービス開始していたり、ある程度V字回復していくのではと考えられていたよう。
残念ながら結果としては経営層が期待する結果に着地することができなかった。


2017年度は通期まで決算短信に出てこなかったため、コアコンテンツとして単体で報告すべき優先度が下がっているように思える。
それがイコールコンテンツがなくなるとは考えにくいが、ファンとしては決算短信に名前が出てきたほうが安心する。


2018年度は決算短信に再び記載されるようになった。
計画値としてはほぼ横ばいで想定通りな感じだったが、最終的に5億円下方修正して計画達成。

アイカツ!5周年イヤーであり、5周年にちなんだアイテムや『アイカツ!シリーズ 5thフェスティバル!!』が開催されていたり、過去ファンに向けた施策を打っていたが結果としては振るわずということだろうか。

毎年開催されていた「アイカツ!ミュージックフェスタ」が開催されなかった。歌唱担当=声優になり現行シリーズの曲ストックがないという問題もあるように思える。


来年度の計画値は2018年度と同じと見越している。
現在『アイカツフレンズ!』第2シーズン「かがやきのジュエル」編がデータカードダスとアニメで展開されているが、これらの売上は現状維持になると思われる。

また、決算短信のIPクリエイション事業にIP創出強化の言及があるので、『バンダイナムコエンターテインメントフェスティバル』などイベントで「アイカツ!」シリーズが展開されることが多いのかなと思う。