すのふら

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日々の備忘録

Tableauで遊戯王の現環境をざっくり分析してみる

仕事でいわゆるデータサイエンス的な世界にやってきた。

データサイエンス - Wikipedia

データサイエンス(data science)とは、データに関する研究を行う学問である。
データの具体的な内容ではなく、異なる内容や形式を持ったデータに共通する性質、またそれらを扱うための手法の開発に着目する点に特色がある。
使用される手法は多岐にわたり、分野として数学、統計学、計算機科学、情報工学パターン認識機械学習データマイニング、データベース、可視化などと関係する

データサイエンスをざっくり言うと、企業がもつ色々な(雑多な)情報を可視化して傾向とかそういうものを分析することなんじゃないかと。

俺のサイトで言うと以下のようなテキストマイニングもデータサイエンスのひとつと言える。
snofra.hatenablog.com

でもって、そういうのを分析するのにビジネスインテリジェンスツール(BIツール)ってものがあって、俺はその中のTableau(タブロー)*1っていうツールを使い始めたところ。

折角おもちゃにできるツールが手元にあるので、遊戯王の2016年4月制限下の現環境についてビジュアライズしてみる。


目次


Tableauでの分析結果

触れるので自由に触ってください。
デッキ分布をクリックすると
・選んだデッキのカード採用率が高いものが大きく表示されます。
・平均採用枚数が多いほど色が濃くなります。


Tableauでの分析について

以下大会のベスト4までのデッキ約50を分析とする

  1. ノヴァカップ*2
  2. 博多CS with はっちCS*3
  3. 第16回トレカマニア尼崎遊戯王CS*4
  4. 第38回トレカマニア遊戯王CS*5
  5. 第7回あざみ野杯*6
  6. 錦CS*7
  7. 関内杯*8


作成の方針として、メインデッキ及びサイドデッキで以下を分析できるようにする

  • どのようなカードが採用されるのか
  • 何枚採用されるのか
  • モンスター魔法罠でのデッキ構築枚数平均

環境トップの傾向を確認する

環境トップの【青眼】【彼岸】【メタルフォーゼ】【DD】の4デッキに絞って更に傾向を分析してみる。


メイン

モンスター

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何といっても増殖するGの採用率が64%と概ねどのデッキにも積まれている傾向がある。
大体80%を超えるシェアなんだが、【メタルフォーゼ】55%と全体平均よりも少ないことが分かる。
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増殖するGは、後攻になってもアドを増やせる妨害/ドローカードだし、思考停止でも入れてくるカード筆頭なので採用率高いのも分かる。
採用枚数は平均2.5枚。3枚だと重いということか。


魔法

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ハーピィの羽根帚、ツインツイスター、強欲で貪欲な壺は全て50%のシェア。

特に強欲で貪欲な壺は前回のパックに収録されていたカードで、今の流行と言える。
ただし、【彼岸】や【DD】では採用されない傾向。

■【彼岸】や【DD】だけを抽出
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この二つのデッキは闇の誘惑がメインから採用できるので、わざわざ10枚除外してまで2枚ドローする必要はないということなんだと思う。
逆に闇の誘惑が入らない【青眼】【メタルフォーゼ】は10枚除外してでも2枚ドローは欲しい。

このゲームのドローに対する意識がちょっと垣間見える感じ。


ソウル・チャージ、死者蘇生、復活の福音はほぼ【青眼】。
青眼だけで見るとの墓地から蘇生系のカードの採用率100%であり、いかにこのデッキが墓地に依存するデッキなのかが分かる。
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圧倒的な虚無空間採用率。
どのデッキでも虚無空間は入っている。
特殊召喚系カードを潰せれば勝ちに近づくし、青眼は特に墓地から特殊召喚に依存するデッキなので入れない理由はないよなと。


神の通告も59%の採用率で、最低でも2枚は入っている。
この採用率なら次回の制限改訂対象不可避だが、準制限では効果が薄いということが分かる。制限必死。


そして今回の環境トップの大きな特徴は、落とし穴系トラップが存在していないというところじゃないか。
前環境はランク4が立ちやすくフレシアの蠱惑魔が立つので、狡猾な落とし穴が流行っていたけど、今の環境は確実に1枚潰す方向なのかな?


サイド

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闇の護封剣、幽鬼うさぎ、ツインツイスターが70%を超えるシェア。大体1枚~2枚程度。
サイドチェンジで闇の護封剣や幽鬼うさぎ潰し、ツインツイスターでペンデュラムを潰すようになっているよう。

サイクロンも23%のシェアだけど、ペンデュラム全盛の現環境では後塵を拝している状況。凄い時代。


分析でもう少し深堀するなら

多分、ドロー、サーチ、破壊みたいにカードを更に分解すると、今のデッキはどういうカードを主に使うのか傾向出るかも。

正直、サンプル数が少なすぎるのでもう少し母数入れると変わってくる部分も――あるのかなあ?

強欲で貪欲な壺のように、急に流行り始めたカードが視覚的に分かれば面白い図になるかもしれない。